リバースモーゲージ

　高齢化が進み、定年後の雇用についても見通しが立たず、日々の生活費や医療費、介護施設や有料老人ホームへの入居費用など、老後の生活資金が不安視されています。その解決策として、所有の不動産を老人ホームの入居費用や、介護費用などに充当できる「リバースモーゲージ」が注目されていますので、詳しく説明します。

［目次］
１．リバースモーゲージとは
２．特徴
３．取り扱い金融機関
４．貸付条件
５．まとめ

１．リバースモーゲージとは

簡単に言えば、「持ち家（自宅）を担保として銀行や自治体から融資を受けて、借りたお金は死亡時に自宅を売却することで一括返済する仕組み」のことです。通常は融資を受けて住宅を購入するのですが、逆（reverse)に不動産を担保（mortgage)として融資を受けることからこの名前となっています。

２．特徴

２−１．仕組み

　リバースモーゲージは、「逆抵当融資方式」と呼ばれ、所有している不動産の価値評価に基づき設定された貸付限度額の範囲内で、毎月、あるいは一括して融資を受けることができます。受けた融資は、有料老人ホームや高齢者向け賃貸住宅などの入居費用や、介護費用として充てる、あるいは住み替えの費用にしたり、旅行に使ったりと、その使い道はさまざまです。そして、契約者の死亡をもって担保となった不動産を売却して一括で返済をします。
　これから急速に高齢化が進むなか、自宅を所有したまま融資が受けられるリバースモーゲージに注目が集まっています。

２−２．融資方式

　融資方式にはつぎの３つがあります。

年金方式：毎月、あるいは毎年一定額が融資されます
一括融資方式：融資可能額の範囲内で、まとまった金額を一括して融資を受けます
随時融資方式：決められた融資金額枠の中で、いつでも好きなだけ融資を受けられる 

３．取り扱い金融機関

　現在、日本国内でリバースモーゲージを取り扱っている金融機関は、都市銀行のほか、一部の地銀、第二地銀、信託銀行と信用金庫などがあり、徐々に増加しつつあります。
　公的な機関では、厚生労働省主導のもと各都道府県の社会福祉協議会が実施している長期生活支援資金貸付制度のほか、生活福祉資金貸付制度、住宅金融支援機構が提供している「特定個人ローン保険（高齢者一括返済改良等融資型）」などがあります。

 ４．貸付条件

５．まとめ

　不動産で遺産を残すより老後の心配をさせないのも親の責任です。老人ホームの種類によっては、入居前に多額の費用がかかるホームもあります。無理のないよう融資を上手く活用するのも一つの方法です。
　一方で融資限度は不動産評価額の７割程度です。５０００万円の物件では１５００万円が手元に残りません。この１５００万円をもったいないと思う方は売却し、自分で老後資金として管理していくことをお勧めします。いずれにしても老後資金はライフスタイルに合わせて調達できるようになりましたので、金融機関なり不動産会社を活用して豊かな老後生活を満喫したいものです。
　リバースモーゲージは、銀行等が商品として提供しています。また、大手不動産会社はメインバンクと連携（紹介）してリバースモーゲージを提供している会社もあります。

【筆者からのオススメサービス】

　NTTデータグループが運営するHOME4Uの売却査定（無料）サービスには、実績豊富で安心して頼める不動産会社がたくさん登録されていますので、是非活用してはいかがでしょうか？私も使って見ましたが、どの不動産会社の担当の方も、迅速で親切に対応していただきました。