住まいを売却するときのホームステージングとは

１．ホームステージングとは？

　ホームステージングを行う人をホームステージャーと言われ、欧米では認定制度もある程のしっかりとした資格です。欧米では、家を売る時に売却者が自分で行うかホームステージャーに依頼するかは別として「ホームステージング」を行うのが一般的です。
　ホームステージングとは、家具、照明、小物や植栽で室内を装飾することで、物件の良い印象を高め、高値売却や早期売却をサポートするサービスです。日本では、徐々に広まりつつあるサービスで、中古不動産市場が活発になりつつある今、ますます注目が集まってきています。

２−１．競合物件を差別化し、買い手の購買意欲を刺激

・周辺のライバル物件に差をつけられる！
・買主に「ここに住みたい」と思わすことができる！

　インターネットが普及した今、家を探す場合、９０％以上の方がインターネットを活用して物件を検索します。興味を持ってもらい、家を見に来てくれないと、物件は売れません。同じ物件でも、インテリアで演出された部屋の写真と何もしない普通の部屋の写真では、どちらに問い合わせが多く集まるかは明らかです。
　次に、買主が物件の内覧に訪れますが、買い手は、家に入ってからたった６秒で買うか買わないかを決めてしまうといわれています。ホームステージングを行えば第一印象が良くなることは間違いありません。室内をモデルルームのように演出することで、買い手に「ここに住みたい！」と思わせ購買意欲を刺激することができるのです。

２−２．より高値で売却（投資対効果は抜群）

　ホームステージングは、演出する広さによりいくつかのプランが用意されています。ホームステージングが一般的に行われているアメリカでは、ホームステージングの費用は売り出し価格の１％程度です。そしてその効果はホームステージングを行って家を売却すると、行わない物件に比べて６%以上高く売れる、という調査データがあります。例えば、５０００万円の物件が１％の５０万円の費用をかけて、６％高い５３００万円で売れるということで、２５０万円も高く売れることになります。十分元が取れます。※アメリカ、コールドウェル銀行調査データより

２−３．より早く売却

　ホームステージングを行わずに売却活動を開始して１５６日売れなかった物件に、ホームステージングを施したところ、平均４２日間で売れた、という研究成果があります。
　ホームステージングを行った画像を使ってインターネットなどを使った宣伝は何もしない物件と比較すると、物件を探している買主の目にとまり、集客効果が非常に高くなります。それだけ、内見に来る買主が多くなり、更に、実際のホームステージングを行った家をみることで、買主の”ここに住んでみたい”という購買意欲を刺激し、早期の売買契約につながります。

２−４．値下げするより効果的

　日本では、売り出し後、なかなか売れない時にホームステージングを行い、販売活動を促進するツールとしても使われています。売り出しても買い手が現れない場合、通常は、売り出し価格を１００万円単位で値下げをしていきますが、ちょっと立ち止まって考えてください。ここで値下げをせずに、数十万円のホームステージングを行い、当初の売り出し価格を維持したまま売却できれば、それだけでも資産価値を下げずに売却できるのです。売り出し価格の値下げをせずに、物件をより良く見せるための費用と考えれば、メリットは十分にあると言えます。

３．まとめ

　ホームステージングは今後日本でも急速に拡大していくものと思われます。その効果を考え、上手に使ってスマートに家を売却したいものですね。その期待に十分応えられるサービスと思われます。
日本でのホームステージングは、野村不動産アーバンネットがホームステージング・ジャパン社と共に、売却サポートメニューの１つとしてサービスを開始しました。今では「ホームステージングのトレンド」にも記載したように幾つかの大手仲介不動産もホームステージングのサービスを開始しました。それだけホームステージングは「売却に効果あり」ということでしょう。

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